検索エンジンで「ホームページ初期費用無料」と検索してみると、実に多くの制作会社やサービスサイトが表示されることに気付きます。そのほとんどは最初にかかる制作費用を0円にして、その代わりに月額費用(ランニングコスト)を多めに支払うプランです。初回の費用を支払わずにホームページを持つことが出来るのは一見魅力的ですが、企業にとって本当にお得なプランなのでしょうか、契約に落とし穴はないのでしょうか。

「タダより高いものは無い?」

インターネット上には「ホームページが初期費用無料!」や「Webサイト作成費が0円!初回負担無し!」など威勢の良いキャッチコピーが彼方此方にあふれています。初回の制作費用を支払わずにリースのような形で月々支払っていく契約は、経費削減を考えている企業にとって心理的にも資金面でもハードルが低く、とても魅力的に映ります。でも初期費用0円は実際のところどうなのでしょうか。「タダより高いものは無い」なんていう言葉ある位ですから不安になりますね。


初期費用0円のビジネスモデルの歴史は意外に古い

ちょっと世の中を見渡してみましょう。昔から「導入費用を抑えて、お客様の購買意欲を促す」仕掛けは結構多くあります。例えば「ソフトバンク」が始めた携帯電話の初期費用無料の24回分割プラン。これは携帯キャリアにおいて万年3位だった同社が飛躍するきっかけとなったほどの効果で、現在ではどのキャリアも採用しています。また少し古い話ですが、ショッピングの「丸井」は当時、現金一括払いが常識だったデパート業界に月賦払い(分割払い)という画期的な方法を持ち込み、多くの消費者を心を掴みました。消費のあり方=ライフスタイルを変えた訳です。

そう考えれば本旨の「初期費用0円ホームページ」は本当にお得なのか」も、導入のハードルを低くしてくれるおすすめサービスのような気がします。しかしみなさんが検討しているインターネット業界は、総務省管轄の垂直統合型で成り立つ免許制の携帯電話業界と違って、各社が好きなようにビジネス展開している、ある意味自由闊達な業界なのです。

ですから「初期費用0円ホームページプラン」にも各社それぞれの思惑や社内事情が入り乱れています。品質もサービス内容もバラバラです。契約にあたって絶対に注意しなければいけない点、書類を交わした方がいい点がいくつもあるのです。


ホームページ制作には3つの費用が必ず発生します

そもそもホームページの制作と運営は以下の「ドメイン」「サーバー」「制作費」の3つの費用が必ずかかります。
ホームページ制作には3つの費用が必ず発生します

「ドメイン」は一次卸、二次卸などがありますが、基本的には1年に1回レジストラ(ドメイン管理機関)に支払うものです。最終的にはアメリカにある団体ICANNが管理をしてます。
「サーバー」もホームページを公開する以上必要になるものです。最近ではハードの値段が一頃と比べて下落しており、会社によって料金に高低差はあれど必ず物理的コストがかかります。
「ホームページ制作」もデザイナーやプログラマーが手を動かして作るものですから必ず費用がかかります。近年では全てシステム化して、オンライン上からテンプレートを選択、自身でテキストや写真をアップロードして組み立てていくものもありますが、これはユーザー自身が制作者を兼ねているので今回の主意とはまた異なります。

初期費用無料といっても上記の3つは必ず発生しています。どれかが「0円」ということは結局お金を右から左に動かして帳尻を合わせているだけに過ぎません。この3つには必ず費用が発生しているということを覚えておきましょう。


「初期費用0円」ビジネスとはどんなものなのでしょうか

「初期費用0円プラン」のサービス内容・条件は各制作会社とも大同小異です。一般的にはホームページの制作費用(イニシャルコスト)を無料にして、その代わりに月額費用(ランニングコスト)を普通より高くしているケースです。月額費用の名目は「保守費」や「メンテナンス費」「記載なし」など各社バラバラです。月の支払い金額は2~4万円位が多いようです。

月額費用の中にはサーバー代やドメイン代が含まれている場合もあれば、まったく含まれていない場合もあります。含まれていない場合は別途サーバー代がかかることになります。いずれにしても初期0円で負担した制作代金を高額な月額費用で回収するビジネスです。

あとあと揉めない為にも、月額費用の内訳は「制作費」なのか「メンテナンス費、保守費」なのか、「メンテナンス費」であれば「制作費」はどこに充当しているのかを細かく確認することが必要です。

ホームページ制作業はオンラインビジネスの代表格のようにみえますが、実は典型的な労働集約産業です。「初期0円」提供会社は、初期に無償で制作する費用負担を乗り越えれば、以降は月額費用という安定的な収入を得ることができますので、すこし穿った見方をすれば制作者の我慢の上に成り立っているプランだとも言えるでしょう。

実は弊社も以前「初期費用0円プラン」を並行して提供していたことがありました。しかしご説明の通り、物理的に必ず発生する費用を他で補填しようするビジネスモデルですからどこかに矛盾が発生します。お客様からの信頼と信用を長く得るのは難しいと考え、しばらくしたらきっぱりと販売をやめてしまいました。


制作会社はなぜ「初期費用無料プラン」を販売したがるのか

  • 販売戦略の一つとして
    ホームページ制作業は個人でも簡単に始められる仕事なので業者が乱立しています。しかもホームページ制作自体が商売なので、当然のことながらすべての会社がホームページを作ります。所有率はほぼ100%でしょう。だから同業他社に勝つための販売戦略の一環として、お客様に申し込んでもらいやすい「初期費用0円」に手を出します。つまり大幅値引きのケースです。

  • 毎月定額の売上があがるから
    この理由がもっとも大きいと思います。上記の通り競争の激しい業界ですから、売上に浮き沈みがある事業者が多いのです。特に小さな制作会社の場合、生計を立てていく上で、毎月の売上が見込める定額収入は大きな魅力です。「損して得とれ」ではありませんが、最初の制作費は負担してでも、毎月の収入をなんとか安定させたいと考える制作会社が多いのです。

  • 完全にシステム化しているから
    このケースは上記の二つとは少し異なります。比較的資本の大きい企業が、「初期費用無料ホームページサービス」を完全に自動システム化して、申込受付からテンプレート制作、月々の決済までをおこなっている場合です。制作スタイルもユーザーが自分でテンプレートの柄や色、メイン画像に使う写真、文章とレイアウトを決めて登録保存します。最初から最後まで全部自分でおこなうブログサービスやフェイスブックみたいなイメージです。フリーミアムモデルです。
    参照リンク:「フリーミアムとは」コトバンク

初期0円、月3万円だと10年後には360万円も支払うことに!

初回の費用を支払わずにホームページを持つことが出来るのは一見魅力的ですが、企業にとって本当にお得なプランなのでしょうか。

下記の表は
青色Aの「制作費とサーバー費とが明確に分かれている普通の契約」と
赤色Bの「今回の初期費用0円プランの契約」が
最終的に何年でいくら支払うことになるかをグラフにしたものです。

例として
青色Aは「最初の制作費40万円、サーバー代月額5,000円」で計算
赤色Bは「初期費用0円、月額30,000円」で算出しました。
※注意:この金額は弊社の知見に基づくものであり、一般的な参考料金としてお考え下さい。

ご覧いただくとわかりますが、「初期費用0円プラン」は、初年度こそ安いものの、もともとの月額費用が高いため、2年目には逆転、5年目には180万円、10年目にはなんと360万円ものお金を支払うことになります。普通の契約と比べてその差3倍以上!どちらが結果的に安いかは歴然としています。


初期費用0円プラン契約時に注意すべき点

前述の通り、「初期0円」は各社それぞれの思惑や社内事情が入り乱れており、品質もサービス内容もバラバラです。契約にあたって絶対に注意しなければいけない点、書類を交わした方がいい点を挙げてみました。

  • 何回払えば支払いが終わるのか
    もっとも注意すべき点です。携帯電話なら24回で終了、分割払いも商品代金を均等割したものなので、必ず支払いに終わりがあります。しかしホームページ制作会社が設定している「初期費用無料プラン」は、「サポート費用」などの名目で「制作費の分割」と「サポート費」の境をあいまいにして、終わりを明確に設けていないケースが多いのです。

    上記表のように、仮に「初期費用0円+月3万円」と「初期制作費40万円+月5000円のサーバー」を比較すると、確かに初年度~2年目途中くらいまでは、初期費用0円の方が安くなります。しかしホームページというのは企業の看板ですから、1年2年で止める訳にはいきません。5年10年と必要になってくるものなのです。毎月3万円を5年払うと180万円、10年払うと360万円・・・・ありえません。

  • 半年で解約して他社に変えてもいいのか
    上記と似たような問題です。普通の商取引というのは何らかの強制的な縛りがない限り、いつでも自由に解約できる権利があるはずです。
    しかし初期費用0円の場合は、業者は元を取らなければなりません。すぐ止められては困るわけです。途中で解約して他社に乗り換えてもいいのか?最低何ヶ月続けなければならないのか?最初にちゃんと確認しましょう。身動きがとれない状態になると大変です。

  • 著作権を行使する権利はもらえるのか
    著作権は作成した人格に自動的に発生するものです。これは法律で決まっていますので致し方ありません。しかし「著作権」と「著作権を他が行使することを認めるかどうか」は別もので、これは制作会社の考えによって異なります。

    「A社でホームページを制作した」→「何らかの理由で取引をB社に変えたい」→「そのホームページをそのまま使ってもいいのか」が重要なポイントです。

    著作権の行使を認めていない会社の場合・・・そのホームページは使えない
    著作権の行使を認めている会社の場合・・・そのホームページは使える

    となるはずです。
    正直なところビジネスの道義的にも、A社で作ったデザイン成果物をB社に乗り替えて使うということはあまり良い事だとは思えません。

    しかし「担当者と性格が合わない」「会社の方針で制作会社を変えるように言われた」など、やむを得ない理由で制作会社を変更するケースもあるはずです。その時に著作権の行使を認めている会社と認めない会社では大きく違います。事前に確認をしておかないと、解約を申し出た場でいきなり「このホームページの著作権は制作会社にあるので、他社では使わせません」では担当者はびっくり大あわてです。解約時に感情的なトラブルになって「良い悪い」で揉めることがよくありますので、必ず事前に確認しましょう。他で使えない場合はわざわざリスクを抱え込む必要はありません、止めておいた方が無難です。

  • 仮にもし10年間契約を続けたら、その間にリニューアルはしてくれるのか
    逆説的な問いです。「このプランは制作費の分割払いではないから、契約している限り月額3万円が続く」ことが条件の場合、逆に「もし10年契約を続けたら、その間にリニューアルはしてくれるのか」を確認してみてください。まさか「10年間ずっとデザインは同じ」と答える訳にはいかないので、何らかの年数が出てくると思いますが、その時の「リニューアル年数の根拠」や「分割払いとの違い」「もっと早くリニューアルする場合」を付き合わせていくと、論理にいくつも矛盾が出てくるはずです。納得いく回答が無ければ止めておきましょう。

  • 長年に渡って安定して運営されている実績があるか
    初期費用0円。でも毎月それなりの高い金額を支払っていくということは、ホームページの保守やメンテナンスも当然その制作会社にお願いすることになります。というより高い月額費用を払っているのに他社に更新を頼む人はいません。ある意味一蓮托生です。

    通常の制作会社との取引であれば、納品後の修正や更新、追加はその都度、見積をもらって検討できます。高ければ他社と比較したり、保留にしたり自由にできるのですが、保守メンテも含まれている初期0円プランの場合は、そうはいきません。追加の修正費用が高くても頼まざるを得ないのです。

    サービス開始時はどの制作会社も、受注件数を増やそうと懸命ですから、月額費用の中には「SEOも更新もアドバイスもトラブル対応も全て含まれています」などとお得感を謳うのですが、それは本当に3年、4年、10年続けていくだけの覚悟と指針があるのでしょうか。また実際に現在何社の管理を担当しているのでしょうか。

    たしかに数社のお客様ならサポートにも目が届きますし、さまざまな訪問アドバイスも出来るでしょう。しかし10社、20社、100社のお客様を抱えた時に、本当に当初謳っていた月額サービス内容を全員に公平に維持できるのでしょうか?冷静に考えていくと、どこか論理の破綻を感じざるをえません。サポートの手がまわっていないのに、契約者は毎月高いお金を払わなければならない。しかも他社に頼むこともできない。

    だから「契約最初と違って対応が遅くなった」「定期アドバイスも無くなった」「解約したいのに何年間は出来ない」「連絡が取りづらくなった」といったトラブルがしょっちゅう起きてしまうのです。弊社にもこういったご相談がよくあります。そのサービスが長年に渡って安定的にちゃんと運営されているかどうかを見極めることが必要です。

もしこのような懸案事項がクリアになっており、自社にとっても納得のいくサービス内容と支払い条件であれば、「初期費用0円プラン」に申し込むのも悪いことではないと思います。


それでもなるべく費用項目と単価が明確な会社に依頼する

しかし出来ることなら「ドメイン費用がいくら」「サーバー費用がいくら」「メンテナンスや保守費用がいくら」さらに「ホームページ制作料」もTOPページがいくら、サブページがいくら、SEOがいくら、何がいくらと、明確に単価と合計を出してくる制作会社を利用した方がいいと思います。

「初期0円」の制作会社はこれがあいまいなことが多いのです。だからあまりお薦めいたしません。ホームページ制作は作って終わりではなく、運営上のトラブルや修正、追加ページなど、継続して取引が発生するものです。何となくあいまいにぼやかしながら仕事を進める会社は、最初はよくてもいつかトラブルになります。

しかし「そんなことをいっても、初期制作費用は一括で払うのが厳しいから、このページを読んでいるんだよ」という方もいると思います。

その場合は、「アドバイス:リース契約は止めましょう」ページでもご説明いたしましたが、費用をなるべく抑えるために
1.作成ソフトを買ってきてまず自分でトライしてみる 
2.うまくいかなかったらアメブロなど無料ブログの有料版を試してみる 
3.それも難しかったら、制作会社に「必要最低限のページ数での見積もり」を出してもらい、費用的に一括が厳しい場合は「分割払いやクレジット払いが可能か聞いてみる」のがいいと思います。少なくとも分割には終わりがあるので、「初期0円+ずっと月3万」より絶対に良いと思います。


最後に 「0円」では本当に良いものは生まれない

お客様とともに創り上げる「質の高いホームページ制作」を目指してホームページデザインやコンテンツ制作は、営業担当者やWebプロデューサー、デザイナー、ライター、カメラマンがディスカッションを重ね、一人一人が自分の持ち場で最大限の力を出すことで「良いもの」が生まれます。

「細部にこだわること」が生命線なのです。評判の良い映画、人気のあるTVドラマ、感動を与える絵画や写真、文化・芸術も全て同じことだと思います。(もっとも映画とWebサイトでは制作費が全然違いますが・・・)

その大事な部分が「0円」で本当に良い作品・デザイン・コンテンツは生まれるのでしょうか。そうは思えません。携帯電話や車、洋服、家電製品のようにどこで買っても同じ製品、同じ規格、同じ機能のものであれば、初回0円の分割払いでも一括払いでもいいでしょう。

しかし人間の創造力が作り出すホームページは、お客様から依頼を受けて、初めて着手するものです。お客様の希望や会社の雰囲気、経営者の理念、働いている人一人一人の仕事に対する情熱と人生・・・・・会社が大事にしているものを理解した上で、コンテンツとデザインを作っていくのです。デザインの基本が固まった後も、数度の校正をおこない、さらにお客様の要望を取り入れて、より良いものに反映させていくのです。

ところが「0円プラン」は制作者がいくら頑張っても「0円」です。このサイトをご覧の読者の皆さんがもしコンテンツ制作者・デザイナー自身だったとしたら、「0円」のものに120%の力を出そうとしますか?何日も徹夜して満足のいくものを作ろうとしますか?自分の能力をギリギリまで振り絞って完成させようとしますか?

多分しないと思います。人間の心理的にも、ある程度のラインで、まあまあ適当に、そこそこに流して50%程度で、30時間かけるところを2、3時間でさっと終わらせよう、という意識が残念ながら働くと思います。当然です。やってもやらなくても0円、しかも別に評価されない訳ですから。

結果的に出来上がったホームページは恐らく「よくどこかで見るような何の特長も無い会社案内と商品紹介ページ」になってしまうでしょう。そのようなホームページはたぶん反響もあまりありません。いくら小手先のSEO(検索エンジン対策)やグーグルアドワーズ広告やYahoo!広告、値引きキャンペーンをやっても、そもそも見ている人の気持ちを掴む「質の高いホームページ」ではないので、ページビューが増えるだけで、問い合わせや購入に至る確率は他社と比べても低いと思います。制作代金を払っていないので文句も言いづらいのが辛いところです。

企業ホームページは「会社の顔」となる大事なものです。近年は特にフェイスブックやツイッターの普及に伴い、ホームページURLをベースとしたクチコミや紹介、会話が頻繁におこなわれており、ますます企業ホームページの重要性が高まっています。出来れば制作会社との関係も円滑に進めていきたいものです。特に「初期費用0円」のような通常と異なる支払いプランの場合は、あとあとトラブルになったり嫌な思いをしないように条件や内容をしっかり確認することが重要です。みなさまのご成功を心より祈っております。


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