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ホームページに
載せる文章の
書き方

ホームページに載せる文章の書き方

商談の場面を想像して下さい。初対面でも、わかりやすく説得力のある話し方をする営業マンと今ひとつ話のポイントがわからない営業マンがいるように、ホームページにも「わかりやすい」「説得力がある」「伝わる」ものと、「そうではない」のがあります。この違いはどこにあるのでしょうか。特に重要となるのが文章です。ホームページは営業マンです。ここでは私たちの経験を踏まえた「ホームページに載せる文章の書き方」をまとめてみました。

ホームページに載せる文章の書き方

「構造的に書く」

ホームページに掲載する文章は構造的に書きます。
構造的というと難しく感じるかもしれませんが、新聞を思い浮かべればわかりやすいでしょう。新聞に「あるもの」をホームページに入れるのです。

新聞記事の構造とホームページhtmlの構造

タイトル
(ホームページhtmlの title に相当)

リード(前文)
(ホームページhtmlの lead,intro に相当)

大見出し 
(ホームページhtmlの h1 に相当)

中見だし
(ホームページhtmlの h2 に相当)

小見出し 
(ホームページhtmlの h3 に相当)

本文
(ホームページhtmlの text に相当)

新聞に載っている全ての記事や広告を1つも漏らさず読む人はあまりいません。多くの人は「タイトル」をざっと眺めて、「関心がある」「知りたい」記事だけを「選んで」読みます。「タイトル」だけで読むか読まないかを判断しにくい場合は「大見出し」、その次に「中見出し」・・となるべく最小限の時間で「情報の取捨選択」を行っています。新聞はそのような読者心理がわかっているので、なるべく記事を読んでもらえるよう「タイトル」や「見出し」を工夫し、構造的な文章構成を行っています。
ホームページも同じです。ユーザーが読む必要があるかないかをいち早く判断できる構造的な文章構成は「わかりやすい」と思わせ、情報を伝える力を強力にバックアップします。そしてさらにいいことに、構造的な文章構成はSEO効果を高めます。ホームページを構成するプログラム言語自体が構造的であり、文章と連動することができるからです。
代表的な検索エンジンGoogleも「構造的に情報が整理されているホームページを評価する」とはっきりと宣言しています。

「要点(結論)から書く」

point

起承転結という有名な文章の型がありますが、ホームページについては「要点(結論)→その根拠」の順番で文章を書きます。それは、ユーザーにいち早く「読むか読まないか」を判断してもらうためです。最後まで読まないと内容がわからない文章にユーザーは付き合ってくれません。
営業マンのセールストークを思い浮かべてみましょう。長々と商品説明をする営業マン。前フリが長くて何の用で電話をかけてきたかわからない営業マン。イライラしませんか?
最後までセールストークを聞かないで追い返したり、電話を切ったりする人もいるでしょう。みんな忙しいのです。

「この情報はお客様に必要だ!」と思い入れがあるほど、語りたいやら、もったいないやらで、ついつい結論を引っ張る傾向があります。しかし、ピンとこなければクリック一つで終わりにできるインターネットの世界です。特に意識してズバッと「タイトル」や「見出し」で「要点(結論)」を表現することが大事です。

「具体的に書く」

ホームページの文章では具体的に書くことを心がけます。名詞や数値などを意識して入れていきます。

例えば「実績豊富」より「年間実績2000件!」、「歴史ある」より「1950年の創業以来」、「広いエリアで活動中」より「東京都、神奈川県、埼玉県」です。具体的な言葉は信憑性をアップし、PR効果を高めます。

どこの企業・団体にも当てはまる表現ではなく、自分たちだから使える「具体的な言葉」を駆使しましょう。もちろん、「具体的な言葉」はSEO対策にも有効です。

「シンプルに書く」

読み下しやすく、よく伝わる文章はシンプルです。シンプルに書くコツをご案内します。

  • 適度な文章量にする。
    1つの話題に対して200文字~400文字くらいまで。
  • 1つの文章で言いたいことは1つ
    1つの文章に盛り込みすぎず、句読点や修飾語を多用しない。
  • 主語と述語は近くに置く
    安易に主語を省くとわかりにくくなります。
  • 語尾をはっきりと
    「・・・」でぼかしたり、「と思います。」を多用しない。
  • 能動的に書く
    「~れる」「~られる」という受け身表現をなるべく使用しない。

「平易に書く」

専門業界のみに発信したい場合は専門用語が飛び交う論文的文章で良いのかもしれませんが、一般的なホームページでは「中学生でもわかる」程度の平易な文章を心掛けます。難しい熟語やカタカナ語を控え、予備知識なしで読める簡潔な文章に仕上げましょう。

「ポジティブに書く」

ネガティブな文章とは「~してはダメ」「すると失敗しますよ」というような、行動の禁止や脅しのような文章のことを言います。それ以外にも自虐ギャグを含め、マイナス表現は避けましょう。ポジティブな文章とは「~するといいですよ」「~するのが成功のコツです」というような、行動を促す文章です。最初からポジティブに書くのが難しかったら、ざっと文章を作成した後で、推敲時、ネガティブな部分をポジティブに変換するとはかどります。
それでもネガティブな表現が入る場合は、そのすぐ後に「でも」「しかし」などの逆接の接続詞を入れて、結果的にはポジティブで締めましょう。
ちなみに、この「文章の書き方」のページでは、どうしてダメか?を説明する際にネガティブ表現を交えて解説しています。

「正しい文章で書く」

書いた文章は必ず最後に次の3つに注意をして推敲をします。

1.誤字脱字はないか
2.文法は間違っていないか
3.別の意味にとれる文章になっていないか

会話を中心に日本語を覚えた人に見られる間違いがあります。
「×こんにちわ→○こんにちは」「×うる覚え→○うろ覚え」「×ふいんき→○ふんいき」「×シュミレーション→シミュレーション」「×いちよう→○いちおう」
上記のうち1つでも間違って覚えている方は、念のため他人に文章をチェックして貰うと良いでしょう。

「揃えて書く」

ホームページの文章は「ですます」調で統一します。複数の人数で担当を決めて文章を書く場合、1人は難解な書き方、1人は話し口調、1人は超ビジネス調などバラバラにならないようにします。
「見出し」「本文」が複数ある場合、できるだけ文章量を揃えて書いたほうが良いです。文章量がバラバラだとデザイン・レイアウトがすっきりしません。

「過不足なく書く」

余計なことは書かず、必要なことは漏らさず書くことが大事です。本題と関係がない話が多いと、本当に伝えたいことが伝わりにくくなります。以下の対策で凡ミスを防ぎましょう。

1.最初から要点を箇条書きでメモしてから文章化する
2.書いた文章をすぐ推敲せずに1日経ってから推敲する
3.他人にチェックして貰う

「適切な言葉で語彙を豊かに書く」

ホームページの文章は使用する言葉が重要です。ホームページを持つ企業・団体は、それぞれが提案しているサービスの「プロ」であり、その内容を熟知していますので、ついつい内輪の特殊な用語を使ってしまいがちです。また、本来、正しい言葉でも、一般的には認知度が足りない言葉については、言い替えや解説を行う必要があります。語彙を豊かにすることは検索エンジン対策(SEO)の観点でも重要です。
ユーザーは平易なキーワードを組み合わせて検索します。それはBtoBの企業間取引も同じです。世の中の人は想像以上に業界の「言葉」を知りません。アクセス解析の一定の結果が既にある場合は、発信する側と受けとる側の「言葉づかいのズレ」が起きていないか、確認してみましょう。

「図や表、グラフを活用する」

「図や表、グラフを活用する」

図や表、グラフを活用すると情報の伝達力がアップします。
エクセルで作った事務的なものをそのまま載せるのではなく、ホームページの作成会社に原案を出し、デザインと合ったオシャレな作図を依頼するのがベストです。
ただし、印刷物と違って画面では読み取りにくいため、図や表、グラフは内容を盛り込みすぎず、シンプルに仕上げます。

よろしければこちらのコンテンツもご覧ください。

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