インターネット時代は、これまで「資金面」「物流面」「人的資源面」から全国的な物品販売が難しかった個人事業や中小企業にネットショップという大きなチャンスをもたらしました。巷には出店さえすればすぐ売上が上がるような魅惑的な話もありますが、実際はそれほど簡単ではありません。失敗しないネットショップ構築のポイントはどこにあるのでしょうか、そしてどのような進めていけばいいのでしょうか。

はじめに

弊社ではこれまで数多くのネットショップ(ECサイト)制作やショッピングカートシステム構築をして参りました。半年間で閉鎖してしまった会社もあれば現在も増収増益で順調に営業しているお店もあります。巷にはよく「こうやって作ってSEOをやればすぐに儲かる」とか「このポータルサイトに出せば売れる」とか、いろいろ美味しい話がありますが、実際はそれほど簡単ではありません。

ネットショップといっても実際の店舗と同じです。何千万もかけて内装工事をおこない、商品在庫を大量に抱え、スタッフを雇い、毎日深夜まで商売のことだけを考えている実店舗がライバルになるのです。世の中にこれだけ多くの小売店がある訳ですから、競争は厳しいに決まっています。そのような状況の中で資本の限られている中小企業や個人事業主はどのようにネットショップ構築を進めていけばいいのでしょうか。

お店を始めるにあたってもっとも重要なのは当然のことながら「商品」の持つ魅力です。しかしここでは「何を売るか」の話まで遡る訳にはいきませんので、「売りたい商品が決まっている会社」を対象にご説明いたします。


インターネット販売には大きく分けて2つの方法があります

インターネット上で販売して行くには大きく分けて2つの方法があります。

  • 楽天、Yahoo!のようなショッピングモールに出店する
    駅ビルやデパートにテナントとして入るようなイメージです。開業システムがしっかりしていますのですぐに立ち上げることができます。通行人(サイト訪問者)が多いのが魅力ですが、サイト内の競争が激しく「商品力」「低価格」「お得感」を常に求められます。すでに地元でブランドを確立している商品、機能・価格・デザイン面で同業他社より優れている商品を持っている会社はおすすめです。

    出店費用はデパートに出店する訳ですからそれなりの出店料、月々のテナント料、売上の何%を納める必要があり、一つ一つ足していくと結構な額になります。実際のデパートであれば床面積が決まっていますので、テナントの数(ライバルの数)は増えませんが、ネットショッピングモールの場合は、次から次に新規参入店舗が増えていきますので、無限状態です。その中で勝ち残っていくには相当の努力を要します。

    最もネックなのは自社のレジを持たせてもらえないということです。デパートのテナントで買い物をすると、店員さんがお金を持って遠くの集中レジに行ってしまうあれです。ビジネスを発展させていく上で最も重要となる顧客の決済関係、顧客アプローチ、販売職心ツールなどをモールに握られてしまうのです。独自ドメイン(企業URL)を使えないのもデメリットです。

    一方で商いがうまくいかない出店者へのサポートや販促方法、同業の集まり、共通ポイント制度など中小企業が単独では得ることの出来ない支援がしっかりしているのは大きな魅力です。人間は楽な方へ流れてしまいがちですから、切磋琢磨の環境はむしろ喜ばしいことなのかもしれません。

  • 自社でネットショップを構築して販売する
    立地のさほどよくない通りに一国一城、単独でお店を出すようなイメージです。オープン当初は誰も知りませんから通行人(サイト訪問者)はほとんどいません。しばらくは地道な努力を求められます。そのまま目が出ないことももちろんあります。しかし路地を一歩入ったところにある魅力的な「雑貨屋」や「ファッション店」、地域に根付いた「専門店」のように固定客・ファンが出来てくると経営は安定し、値引きなどはおこなわずとも高収益をあげられます。

    運営にかかる費用はショッピングモールのように高くはありません。月数千円で済むものもあります。売上高に応じて課金されることもありませんので、利益を出しやすいスタイルだといえます。

    また顧客情報を全て自社管理出来るのも大きなメリットです。顧客との直接対話や叱咤激励を通してショップ自身も大きく成長できます。しかし大手モールのような販売経験豊富なスタッフの人的サポートはありませんので、全て自分で考えて自分で行動していく必要があります。いろいろ人に相談してやっていきたい人には不向きです。


以上、おおまかに双方のメリットデメリットを挙げてみました。どちらが良いということはありません。一長一短です。地方の隠れた逸品など商品力に自信があれば一気にアピール出来る楽天、Yahoo!の方がいいでしょう。

しかしそうでない場合は、ビジネスの道理からいっても、最初は小さく路地裏の路面店から始めて、知名度を少しずつ上げて、売上を少しずつ増やし、店舗数を増やし、あるタイミングに達したら一気に大手デパートや駅ビルに出店して、ブランドを確立する方が王道のような気がします。最初は低価格で自社ネットショップを作成し、商売が軌道にのってきたら、複数店舗展開として「ABCショップ 楽天店」や「ABCショップ Yahoo!店」を出していくパターンです。

もちろん最初から大手ショッピングモール出店でもいいのですが、どうしても依存体質になってしまい、結果として自社の販売力が付かない、いつまでも抜け出せないなど、少々リスキーな感じがいたします。


自社でネットショップを構築して販売するには

楽天やYahoo!に出店する場合には各社のフローがありますのでタッチせずに、ここでは「自社でネットショップを構築して販売する」と決めた場合に、その後どうやっていくかをご説明します。

自社ネットショップの場合、販売目的や販売ターゲット、商品点数、カテゴリ数、希望決済方法によって構築方法もいろいろあります。

自社の販売形態が、一般的なショッピングカートシステムを使えるかどうかによってオリジナル開発or既存サービスに分かれますので、機能を理解した上で適した方法を選ぶと良いと思います。

一般的なショッピングカートシステムとは
ページに商品が陳列されていて、クリックすると商品詳細ページが開く。購入ボタンを押すとカートの中に入って、OKであれば決済に進む。商品の単位は1個1枚などで、代金計算は「1個いくらのものをいくつ購入したから合計がいくら」とシンプルなもので、1回の買い物ごとに決済をして発送するという販売形態です。ボリュームやロットによって値引き額が複雑に異なる、サイズや色、形状によって金額が複雑に異なる、商品の大きさ重さによって送料や手数料の算出方法が異なる形態は、一般的なショッピングカートシステムでは対応は困難です。

  • 1つ目の方法 オリジナルのシステムを開発してサイト構築
    販売形態が上記の一般的なショッピングカートシステムとは異なる場合や商品点数が1,000以上の規模の大きいショップの場合はオリジナルのシステム開発が必要となってきます。発注者の要望を事細かに聞いた上でプログラムをゼロから設計していきます。デザインもオリジナルでさまざまな見せ方が可能です。ダウンロードサービスなどの情報販売などもこれに該当します。費用はネットショップ構築の中では一番高額な部類になります。機能によって工数を算出、見積ベースになります。

  • 2つ目の方法 ECCUBEなどのオープンプラットフォームを使って構築
    商品点数がそれほど多くないけれど、多少のカスタマイズをしたい場合はECCUBEなどのオープンプラットフォームを使って構築するのがいいでしょう。
    オープンプラットフォームとは文字通りシステム自体は無償または低価格で提供されているもので、ネットショップに必要な基本機能(販売管理・顧客管理・商品管理・決済管理)はほぼ揃っています。それだけのものを無償で提供しているのは奇特な感じがいたしますが、開発企業は多くのユーザーに導入してもらうことでデファクトスタンダードを目指しているという理由があります。

    構築したプログラムはレンタルサーバーに設置しますので、運用管理もほぼ自社の思い通りに出来ます。運用開始後の保守やサポートも制作会社が担当することが大半です。あくまでも他社製のプログラム流用という形なので、希望通りのカスタマイズが出来ないことも多々あります。

  • 3つ目の方法 既存のショッピングカートシステムをうまく活用
    販売形態もごく一般的で、商品点数も多くない、機能カスタマイズもなし、スピーディーに低コストで簡単に始めたい場合には既存のショッピングカートシステムをうまく活用するのが良いと思います。月額使用料は数千円と低価格なのも魅力的です。こちらもネットショップに必要な基本機能(販売管理・顧客管理・商品管理・決済管理)はほぼ揃っています。

    もちろんデメリットもあります。プログラムはサービス提供側のサーバーに設置されていますので、希望通りのデザインにすることは難しく、仕様に沿ってテンプレートの中から選ぶか制作会社がテンプレートを作成する形になります。機能面も全ユーザー共通です。実際に制作を始めるといろいろ要望が出てくるものですが叶わない事が大半です。

    また基本的に利用者(ユーザー)が直接申し込んで、自分で作る事を想定しているサービスなので、制作会社の立ち位置はデザインテンプレートの作成と公開までに必要な構築になります。公開後のサポートや不明点はカートシステム会社と直接おこないますが、低価格なのでメールサポートのみが大半です。不安な場合は制作会社と別途保守契約を結んで運営することになります。


最後にチェックシートで現状を明確にしてみる

以上のようにネットショップの構築方法や開業の仕方は数多くのパターンがあります。上記に挙げなかったものに「開業までの期間」もあります。なんらかの事情があって急いでいる、半年後でもOKなどによってもまた方法は変わってきます。

ネットショップは一度開業すると、ショッピングカートシステムやURLの変更はそう簡単に出来るものではありません。顧客とのやり取りメールや受発注システムや顧客管理システム、商品登録などの情報がデータベースにどんどん蓄積されていくからです。変更のリスクは一般的な企業ホームページの比ではないと思います。「友人知人がそのサービスでやっているから」「電話営業でたまたま紹介されたから」などの理由ですぐに決定しない方がいいでしょう。

自社商品の販売形態を正確に棚卸しした上で、予算と商品と販売ターゲットにマッチした、もっとも費用対効果の高い方法を選択するべきだと思います。

ネットショップ制作をご検討の方は下記の販売形態チェックシートでご確認ください。コピーペースト&ご記入の上、下記フォームより弊社にお送りいただければ、最適な構築方法とおおよその料金をお答えさせていただきます。

■販売商品は
自社オリジナル製品、他社仕入れ商品、無形サービス、混合パターン

■商品点数は
1~50点、51~500点、501~1000点、1001点以上

■商品カテゴリの数は
何階層必要か(大>中>小など)、各並列に何種類必要か

■商品の追加更新頻度は
ほぼ毎週入れ替わる、半年に1回程度入れ替わる、一度登録するとほとんど変更無い

■データベース構築は
外部クラウド、社内サーバー、どちらでもOK

■顧客管理システムは
外部クラウド、社内サーバー、どちらでもOK

■デザインのこだわり程度
完全なオリジナル、ある程度カスタマイズ、機能重視でこだわるのはカラー(色)程度

■対応デバイスは
PC、iPhone,Androidスマートフォン、iPadなどタブレット、携帯

■注文受付方法は
オンライン、TEL、FAX、メール

■希望決済方法は
銀行振込、代金引換、クレジットカード、コンビニ払い、口座振替

■希望請求方法は
1回限り、月額定額課金、年額定額課金

■希望お支払時期は
前払い限定、後払い限定、両方OK

■社内管理体制
PCやインターネットに強い担当者の有無

■将来、機能の追加予定は
定期的にバージョンアップ機能追加したい、1回作れば数年は変えない、あらかじめ機能追加可能なショップカートを使いたい

チェック診断シートをフォームで送る


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